みなさんの上に平安がありますように!!
東北支援旅行をしてきたさあらですが、
実は震災以降ずっともどかしい想いでいました。
理学療法士として
現地に行き手助けをしたい・・・。
そう思う気持ち。
けれども新婚の旦那様を一人家に放って東北へ行くわけにもいかず。
私の現職場は緩和ケア病棟が中心であり、
3日・・いや1日たりとて空けば
次にお会いできるかどうかわからない方ばかり・・・。
目の前に確実に死ぬ・・とわかっている人がいながら、
その方たちを放って東北へ行くわけにもいかず・・・。
それでも
どうしても東北へ行きたい。
この目でしっかりその現実を見たい。
そして夫婦でできる支援の方法。
それを考えた末の支援旅行でした。
決してうちはお金に余裕があるわけではありません。
でもそう滅多に福岡から東北へは行けません。
思いきって1か月分使おう。
そう思って行ってきた支援旅行。
神さまは私の願いを最終日に聞き届けてくれました。
そう・・・・。
熱発したのです・・・。
私には持病があり、少しの炎症も場合によっては命取りになります。
現地での移動を電車にしていた私たちでしたが、
とても歩いて階段や乗り換えの移動ができる状態になく、
急遽レンタカーを借りて平泉から仙台空港まで行くことになりました。
「 神さまは、被災地を見ていけ・・
って言ってるのかもな 」
旦那さまがそう言って、
陸前高田へのルートを探してくれました。
電車では時間的にもルート的にも行けない陸前高田市。
こうして私は現地をこの目で見る機会を得たのでした。
平泉から車で陸前高田まで1時間半くらい。
いくつもの山を越えて、時にはいろは坂を思わせるようなカーブを
上ったり下ったり・・・。
「 山ばっかだな・・・ 」
旦那様がそうつぶやいて、その工程に慣れた頃・・・。
突然、道の脇に押しつぶされた車が転がっているのが見えました。
「 ねえ、
これ津波で流された
車じゃないの?? 」
と聞くさあらに、
「 事故車じゃないの? 」
と旦那さま。
でもその先に行くとまた、同じような車が右にも、そしてまた先に左にも・・・。
そして同じようにスクラップ前のようになった車が積み上げられ集められた隣で、
中古車屋が仮設店舗で営業しています。
「 ねぇ!!ぜったいおかしいよ!
津波で流された車だよ!! 」
そういう私に、
「 事故にあった車を集めてきただけかもしれないだろ?
思いこむのはよくないよ。 」
と旦那さま。
・・そう話しているうちに橋のような道路に差し掛かったその時、
「 わ! これはやばい!! 津波で壊されたんだ!! 」
と旦那さま。
道路の両端が崩れており、それは事故で・・という状態でないことは、
誰の目にもわかるものでした。
するとそこに現れたのが・・・
もう少し近くに行ってみよう・・・。
レンタカーにはナビがついています。
そのナビの地図に沿って、ひとつひとつの角を曲がってみました。
ここにはマックがあって
ここにはパチンコ屋があって・・・
・・・ということにナビではなってる・・。
そう旦那さまが言うのを聞きながら、ずっと窓からその光景を見ていました。
アパートでしょうか・・。
これは陸前高田高校。
何かのお店だったのでしょうか・・。
そうやってナビと現地を見比べながら、
ハッと右側を見て、私たちはぞっとしました。
海が近い・・・
そう・・。
もう、、それは本当に「すぐ」そこに海がありました。
防波堤が壊されてしまったせいでしょうか・・。
周りに何も建物がないせいでしょうか・・・。
海が近づくと必ずと言っていいほど出くわす
猫やトリたちの姿も全くありません。
だからでしょうか・・・。
海が近いこともわからぬほど、
またそこに人が住み、町が栄えていたとは思えないほど、
外部から来た何もその土地の以前を知らぬ私たちには、
ナビなしでは想像もできないほどに、
半年たった今も、
何もなかったのです。
話題になって知っていた、
たった一本残った松も今はもうその葉がありません。
復興されているニュースや写真も多く見られるようになってきました。
とてもうれしいことです。
でも、流されてしまった場所は、
まだ何も復興されていません。
東京大空襲の後、焼け野原となった写真を何度となく見ました。
広島や長崎の原爆の後の写真も。
でもそこには人や動物などが何かしら映っていました。
陸前高田市。
その場所には半年たった今も、
そこに住んでいた人や動物たちはいませんでした。
そして私たちのようによそからやって来た、
それ以前を知らない者にとって、そこは本当に、
何もない
場所だったのです。
この場所に住み、震災と津波、人災にあい、
このようになってしまった場所に生きて立った方々の
何が私にわかるでしょう?
何1つわかった気になってはいけない・・・。
そう思いました。
福岡へ戻った朝の新聞。
ちょうど平泉の事が記事になっていました。
でも、まだまだだと思います。
これからだと思います。
支援
続けていきます
おしまい
# by sarah_51 | 2011-09-22 22:08 | おでかけのこと♪ | Comments(4)