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あなたの記憶はだいじょうぶ?記憶の本当の問題とは・・・ 

何かを思い出そうとしても
なかなか言葉が出てこないことって
誰しも少なからず経験しているのではないだろうか。

芸能人を思い出そうとして
あーあのほら!あの人!

とかいうのはしょっちゅうある話だ。
年齢によっては認知症じゃない?
なんていう会話も今や当たり前の時代。

ところが、私たちの記憶で本当に問題なのは、
「思い出せない記憶」ではなく、
「覚えている」と自分が「信じている」記憶
なのだとか。

放送大学の「錯覚の科学」という授業では、
その人間の記憶に関する錯覚を
様々な角度から学ぶことができる。

特に子供の頃の記憶は錯覚による
思い込みがとても多いのだとか。

子供の頃兄弟と遊んだ内容や、
両親と出かけてこんなことがあった
とか、割とよく覚えている記憶って
あると思う。

ところが、この記憶。

まったく経験したことのない出来事について
あたかも実際に起こったことのように質問し、
面接のたびにその内容を報告してもらうようしたところ、

なんと3回目の面接では40%の人が、
実際には体験したことののない出来事の
詳細を「思い出し」、「事実として」
報告し始めたのだとか。。。 

つまり私たちの子供の頃の記憶は、
その後見た写真などによるものだったり、
両親や他の家族が話していたことを
あたかも自分に起きたかのように感じて
いたりすることもあるのだそうだ。

自分に起きたことばかりではない。
例えば両親の性格や当時の家族の在り方など、
実際とは異なるものであるにも関わらず、
あたかもそうであったように
自分自身が思い込んでしまっている記憶
が大いにあり得るのだとか。

だとしたら、本当はもっと良い関係を
築けるものかもしれない家族は
けっこういるんじゃなかろうか。 

 「なぜあの人はあやまちを認めないのか」
という本の中でも、実際の事件となったものの中に、
心理療法士なる人たちが行う面接の中で、
面接者の考えや質問が幼少の頃の親との関係に
問題ありき、、としている場合、
彼らの面接によって実際には体験していなかったはずの
虐待などをあたかも事実としての出来事として
本人が「思い出し」、その後にその親を責め
関係が悪化したような事例が多々あることを 
様々な裁判事例を通して書かれている。 

あなたの記憶は本当に確かなものだろうか。

錯覚による思い込み、思い違いは
誰にでも起こりうるものとして、
その様々な種類を放送大学の授業では教えている。

その中には、お買い物における錯覚とか、
ついつい営業トークで買ってしまう
そんな身近な思い込みという名の錯覚に
よって必要ないものを買ってしまった、、
ということなどの紹介もあり、

自分ってほんと当てにならないものだ
と思い知らされるばかりだ。

年末年始、家族と会った際、
自分の記憶に残る名場面など
子供の頃の話をしてみるといいかもしれない。

案外、家族は誰もそれを覚えていない、
つまりそんなことは実際にはなかった!
なんてことがあるかもしれない笑。












by sarah_51 | 2016-12-28 21:00 | 放送大学  | Comments(0)