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何も持たなかった頃の記憶 

アッサラームアライクム!
みなさんの上に平安がありますように!!

私たちは未来の不安でいっぱいです。

病気になったら、、、

仕事を休んだら、、、

結婚しても、、、

結婚できなかったら、、、、

子供ができたら、、、

子供ができなかったら、、、

お金がなくなったら、、、


きりがないほど、たくさんの不安でいっぱいです。

でも、ふと思い出そうとしてみました。

思い出せない、遠い昔の記憶です。

妊娠すると、人はみな

大切な命を「授かりました」

と言います。

そして無事生まれてくると、

子供は「天からの授かりもの」

と喜びます。

だから、思い出そうとしてみました。

天から、授かったばかりだったあの頃の自分を。

赤ちゃんだった頃の自分を。

でも、、赤ちゃんだった頃の私の記憶は残念ながらありません。

なんの服も持たず、

なんの食べ物も持たず、

お金も、名誉も、名前すらなくこの世に送り出されたあの頃の記憶。

なあんにもありません。

でも。

「不安」も「心配」な記憶も同じようにありません。

赤ちゃんだった頃の私は、

何一つ持っていませんでしたが、

何も不安ではありませんでした。

天から授けられたまま、その場所に行き、

その場所で生まれ、

天から授かった母のおっぱいを飲み、

その腕の中で、ただただ満足していました。

今もし、何も自分になくなってしまったら、
どれほど不安になるでしょうか。

アッラーを信頼するということは、
赤ちゃんだった頃の自分を考えてみることかもしれないと思いました。

赤ちゃんだった頃の私は、

きっと天からきたばかりで、神さまが私に授けてくれたものも、
神さまがどんなお方かも、知っていたのかもしれません。

認知症のおばあさんのような気持ちです。

神さまのそばにいたころの記憶が、

自分自身で思い出せないのです。
どこへ戻ったらいいのか、なぜここにいるのか、
思い出せないのです。 

生まれてくる前、私たちはアッラーのそばで、
何もかも満たされていました。

だんだん、記憶が薄れ、
もう赤ちゃんだった頃の記憶はなくなりました。

だから人は、不安でいっぱいなのではないでしょうか。

愛してくれていた大切な人を見失ってしまったのと同じかもしれません。

そうして色々と記憶のない中で、それを探そうとしていきます。

仕事に生きがいを、趣味や友達に楽しみを、家族に愛情の期待を。
私たちは、探し物をしながら、
何を探していたのかも、わからなくなり。

そうこうするうちに、
「授かりもの」の存在すら忘れてしまいます。

現世で授かっているものを、「自分のもの」だと思い込んでいるので、
失うのが怖くなります。

自分で努力して得たものだと思い込んでいるので、
手放すのが惜しくなります。

実は、赤ちゃんだった頃と同じように、
必要なものは全て今この時も授かっているのだと知ったなら、
その必要を満たしてくれるのは、自分でも家族でも友人でもなく、
赤ちゃんだった頃と同じお方だと気が付いたなら。

両親や、母よりももっともっと以前から、
私を愛し、私を想い、私に全てを授けてから、
この世に送り出してくれたお方のことを思い出したなら。

この上ない喜びと満足の中に、
ずっとずっといられるように思います。

アッラーが私たちのそばを片時も離れず、
私たちを御守りくださいますように。

どうか私たちがあなたを忘れず、あなたを思い起こし、
あなたに感謝する者であるよう、お力添えくださいますように!

アーミン 

 

by sarah_51 | 2016-03-01 23:56 | プチコラム | Comments(2)

Commented by nazia at 2016-03-03 19:29 x
初めまして、以前から読ませていただいていました。
今日は、何故か読みながら涙が止まりませんでした。多分あなたの綺麗な濁りのない感性に感動したのでしょう。

迷い悩み、初めに何があったのかさえわすれていたようです。

アッラーに身を任せることができたら…

ありがとうございます。
Commented by sarah_51 at 2016-03-12 19:08
Naziaさん、初めまして!コメントをありがとうございます。
Naziaさんの涙は私からではなく、アッラーを想い起したNaziaさんに、彼がお優しくしてくださったからと思います。
アッラーは時としてそんな風に誰かを通して、ダイレクトにご自身の愛情を伝えたい人に伝えることがあります。気が付いてね~、もっと頼っていいんですよ~という具合です^^ 
でもアッラーがもし私をその役に選んでくださったとしたら、
それは大変嬉しく思います。あるはむどりっらー! 

もしアッラーがお許しならなければ、私たちには涙の一粒も出ないことでしょう。 また、その一粒のお悩みにも、彼がもっと善いものと変えてくださらないということはありません。

Naziaさんにアッラーのご加護と祝福がありますように!!