小さく小さくなって。
みなさんの上に平安がありますように!
最近少しずつ弱っているばぁちゃんです。
眠っていてふっと目が覚めると、ときどきどこにいるのか混乱してしまう
ことも増えてきました。
「うちのことばかり心配していたら、あんた死んでしまうよ。
無理したらいかんよ。無理したら、うちみたいになるとよ」
一晩中私を探し、私の名前を呼び続けて疲れきったばぁちゃんが、
朝、私の顔をその視線の先に見つけて言った言葉です。
「なしてこんな思いせないかんと?なして、なして・・」
そう私を見て泣くばぁちゃんに、
「もう泣かんでいいとよ。もう私が来たけん、少し眠りんしゃい。」
おでことおでこがくっつきそうなほど、顔を近くして、
小さく小さくなったばぁちゃんに、
小さな小さな声で、静かに話す朝のひととき。
ふっと表情がやわらいで、
「仕事に行ってもよか?」
と聞くと、
「うん、また来てくれる? 来てくれる?」
と聞いてくる。
「また来るよ♡ またね」
そう言ってバイバイする。
仕事が終わってばぁちゃんの好きなかき氷と、栄養もすこしあったほうがいいかなと、
ストロベリーアイスを買っていく。
夕方になっても、お昼も食べていないばぁちゃんに、
「ちょっと氷食べんね?」
と聞いてみる。
「でもアイスもあるよ♫」
と言うも、
「アイスは好かん。氷がいい」
というばぁちゃん。
数口氷を食べたあと、
「でもちょっと味見ばしてみんね?」
と誘って、一口アイスを口に入れてやる。
「これ、おいしいーーーー!」
やっと笑顔になった。
アルハムドリッラー。
一人で寂しい時も、アッラーはずううっと一緒にそばにいてくれるとよ。
ばぁちゃんはひとりぼっちじゃないとよ。
どんなに辛くて、どんなにがんばっているか。
どんなに歩きたくて、どんなに自分でトイレに行きたいと思っているか。
みんなみんな、アッラーはわかってくれとるよ。
いつもなら、帰るというと泣きだしてしまうばぁちゃん。
今日はそう話したあと、自分から、
「大丈夫よ。おそなるけん、はよ帰り」
そう言ってくれた。
もう誰の言うことも、何もかも信頼できなくなってしまったばぁちゃん。
私の言葉だけが今、彼女の心になんとか届く。
伝えたいことはただひとつだけ。
アッラーはばぁちゃんのことが大好きで、
みんなみんなわかってくれているよ。
天国の高い高いところに、連れていってくださるよ。
インシャーアッラー。
だから、なにも心配しないでいたらいいよ。
ただそれだけ。
そして、ばぁちゃんの心に、「アッラー」という言葉は、
いつでもす~~~っと入っていく。
スブハーナアッラー・・・。
信仰の強さとは、こういうことなのだな。
そう日々教えてもらっています。
ばぁちゃんの全てが容易くありますように。
アーミン。
おしまい
by sarah_51 | 2014-08-06 18:58 | ばぁちゃんのこと | Comments(0)